畳の厚さは何種類ある?厚さごとの特徴も解説

畳の厚さはすべて同じではなく、薄いものから厚みのあるものまで幅広くあります。現在の畳は一昔前のものより薄くなりつつあるようですが、その要因の一つは近年の住宅の多様化です。

畳の厚さのことはあまり知られていないかもしれませんが、現在どのような規格があるのか、その特徴とともにお伝えします。

畳の厚さの種類について

日本工業規格(JIS A:5902)で定められている畳の厚さは、55mmと60mmです。しかし、近年は床暖房やバリアフリー対応など居住ニーズが多様化しているため、畳の厚さも希望に合わせて指定ができるようになっています。

畳の厚さの種類やそれぞれの特徴は以下のとおりです。

  • 厚さ50mm前後の標準的な畳
    一般的な畳の厚さです。厚みがあるため丈夫で弾力性があり、断熱性や防音性などにも優れています。床材には藁やインシュレーションボード、ポリスチレンフォームなどが使われています。
  • 厚さ30mm前後の中厚畳
    50mmのものに比べると耐久性は劣りますが、フローリングに置きやすく、畳の張り替えもしやすい厚さです。一般的な琉球畳もこの厚さになります。
  • 厚さ15~29mmほどの薄畳
    床暖房やフローリング用の置き畳に適している厚さです。畳の反りを防ぐため、床材にベニヤ板などが使われています。このほかにも、厚さ12mm前後の極薄畳もあります。
  • 二畳台(にじょうだい)
    あまり一般的ではない特殊な畳です。おもにお寺などで使用されるもので、通常の畳2枚分以上の厚み(約11.5cm)があることから、このような名称で呼ばれています。

畳の厚さごとのメリットとデメリット

畳の厚さは、畳の寿命や使用感にも大きく関係しています。

厚さが30mm以下の薄畳は、厚みがないため扱いやすく、さまざまなシーンで活用できることがメリットです。例えば、和室がない場合でも、フローリングに薄畳を敷くだけで簡単にリフォームできます。逆に、畳からフローリングに変更したいときにも便利です。

また、通常の畳は厚さがあるため、フローリングに敷くと段差が生じます。しかし、薄畳であれば、バリアフリーにも対応しやすくなります。

薄畳のおもなデメリットは、通常の畳に比べると硬さを感じやすく、衝撃吸収性やクッション性、耐久性で劣ることです。張り替えや表替えができないものがある点も、デメリットといえるでしょう。

一方、ある程度の厚みがある通常の畳は丈夫で傷みにくく、耐久性に優れています。薄畳のようにフローリングや床暖房での使用には適していませんが、畳の状態に合わせた張り替えが可能なため、長期にわたって使用できます。

まとめ

畳の厚さの種類は幅広く、それぞれに特徴や機能性が異なります。

弾力性や耐久性で選ぶなら厚みがあるもの、床暖房やフローリングに使用するなら薄畳など、希望の用途に合わせて選んでみてはいかがでしょうか。

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