畳の掃除を怠ると、ダニやカビが発生する原因になります。畳をきれいな状態で長持ちさせるためには定期的な掃除が必要ですが、間違った方法で行なうと畳が傷ついたり、シミになったりする恐れがあります。
この記事では、畳の正しい掃除方法や、掃除する際の注意点を紹介します。
畳の基本的な掃除方法
畳はデリケートで傷つきやすいため、掃除するときには必ず畳の目に沿って行なうことが大切です。掃除機を使う場合は、畳の奥に詰まったゴミやホコリをきれいに取り除くために、少し時間を掛けながら畳の目に沿ってかけるようにしましょう。畳1枚あたり40秒ほどが目安です。ほうきの場合も、畳の目に沿ってほうきを小刻みに動かすようにして、ゴミやホコリを掻き出しましょう。
掃除機やほうきで掃除し終えたら、乾いた雑巾で畳の表面の汚れを丁寧に拭いていきます。畳は水分を嫌うため、基本的には乾拭きで掃除を行ないますが、乾拭きで皮脂などの汚れが落ちない場合は固く絞った雑巾で水拭きし、すぐに乾いた雑巾で水分を拭き取るようにしてください。
この方法で、だいたい週に1回ほど掃除を行なうとホコリが溜まりにくくなり、畳の劣化を防ぐことができるでしょう。
畳掃除の注意点
畳はデリケートなため、掃除する際にしてはいけないことがあります。掃除で畳が傷つかないための注意点を、いくつかお伝えします。
重曹は使わないこと
乾拭きや水拭きで畳の汚れが取れなくても、重曹やセスキ炭酸ソーダといったものは使用しないように注意しましょう。それらは、さまざまな場所の掃除には大活躍するものの、畳には適していないようです。重曹やセスキ炭酸ソーダなどを畳に使用すると、い草の色が変色したり、シミが残ったりする原因になります。畳の汚れがひどい場合は、畳専用の洗剤やクエン酸を使いましょう。
カビ取り剤・漂白剤は使わないこと
畳にカビが発生しても、カビ取り剤や漂白剤は使用しないでください。これらには強い漂白力があるため、い草の色を変色させてしまう恐れがあります。畳のカビには消毒用のエタノールを使い、最後にしっかりと水分を拭き取ることが大切です。
粘着式カーペットクリーナー(コロコロ)は使わないこと
粘着シートタイプのクリーナーはカーペットなどの掃除には便利ですが、畳には使用しないほうが無難です。粘着力が強いクリーナーで畳を掃除すると、い草の毛羽立ちや傷みの原因になります。面倒ですが、掃除機やほうきを使って掃除することをおすすめします。
ただし、掃除機でもロボット掃除機は、畳には向いていないようです。なぜなら、ロボット掃除機は畳の目に沿って動けず、方向を変える際などにも畳の繊維を傷つけてしまう恐れがあるからです。
また、い草ではなく和紙製のような畳の場合でも、表面に施されているコーティングが剥がれやすくなります。特に古い畳には注意が必要です。
まとめ
畳を掃除するときには繊維を傷付けないように、必ず畳の目に沿って行なうようにしましょう。天然素材のい草は湿気を吸収しやすく、放置するとダニやカビが繁殖しやすくなるため、定期的な掃除のほかにも、普段からなるべく通気性をよくしておくことが大切です。