畳には昔ながらのい草畳のほかにさまざまな種類があるので、どの畳を選ぶか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。い草畳は独自の構造や香りを持ち、空気清浄作用などで快適な環境を作る効果が期待できるため、ぜひご自宅に取り入れていただきたい畳です。
この記事では、い草の特徴やい草畳のメリットについて解説していますので、畳を選ぶ際の参考にしてください。
優れた植物「い草」の特徴
い草は湿地や水位が浅い場所で育つ水性植物で、畳の表面である畳表に使われる素材です。い草の茎は外側に無数の細かい穴があいた硬い表皮と、内側にスポンジ状の組織を持つ二重構造になっており、湿度の調整や空気中の有害物質を吸着し除去するなどの優れた機能を持っています。い草だけが持つ優れた機能のため、い草を使った畳は生活を快適にする製品として、近年注目を集めています。
い草畳の4つのメリット
い草畳には次のような4つのメリットがあります。
い草ならではの香りでリラックスできる
い草独特の香り成分には「フィトンチッド」と呼ばれる、森林浴と同じリラックス効果を得られる成分が含まれています。森に行かなくても、同等の癒し効果が家で得られる点がメリットです。
空気清浄作用で電気代を節約できる
い草の二重構造は、シックハウス症候群の原因と言われる「ホルムアルデヒド」や、車の排気ガス・タバコの煙に含まれる有害物質「二酸化窒素」を吸着する働きがあります。い草独特の構造がもたらす自然の空気清浄作用により、空気清浄機を使う手間が省け電気代を節約できるでしょう。
調湿作用で夏を快適に過ごせる
い草は多湿時には表皮の細かい穴から空気中の水分を吸い取り、内部のスポンジ状の組織に蓄え、乾燥時には蓄えた水分を放出し周りの湿度を調節する調湿作用を持っています。い草畳を敷いた部屋では、夏でも快適に過ごしやすくでしょう。
子どもの集中力がアップする
畳の部屋はい草独特の香りや調湿作用などにより、子どもの集中力がアップする効果が期待できます。計323人の小中学生を畳の教室と一般の教室に分け、簡単な算数の問題を解かせたところ、畳の教室の生徒は解答率が約14.4%増加したという調査結果があります。
子どもの勉強部屋として、畳の部屋を活用するとその効果が出るでしょう。
まとめ
い草畳は、い草の持つ硬い表皮とスポンジ状組織の二重構造により、自宅に取り入れれば調湿作用や空気清浄作用で室内を快適にする効果が期待できます。
独特の香りで森林浴と同等のリラックス効果も得られるので、ぜひともい草畳を使用して、快適な生活を送ってください。