畳の価格はピンからキリまであり、使われている素材の品質によって差があります。
畳替えをする際には、畳の品質だけでなく、張替え方法によっても金額が異なります。
この記事では畳の張替えにかかる費用の相場についてお伝えしますので、畳替えを検討中の方は参考にしてください。
畳の構造について
畳は畳床(たたみどこ)・畳表(たたみおもて)・畳縁(たたみべり)の3つの部位から作られています。それぞれの特徴を紹介します。
●畳床
畳床は畳の土台となる最も重要な部分です。
基本は藁床(わらどこ)ですが、ほかにもポリスチレンフォームを藁で挟んだスタイロ床、藁を使わず木材を圧縮した建材床などがあります。
それぞれのメリットやデメリットは次のとおりです。
メリット | デメリット | |
藁床 | 耐久性や吸湿性に優れている | コストが高い ダニが発生しやすい |
スタイロ床 | 軽量で安価 断熱効果が高い | 藁に比べ耐久性や湿度調整が劣る ダニの発生リスクある |
建材床 (Ⅰ型建材床) | 耐久性が高い 藁床よりも湿気に強い | コストが高め 藁床よりも重い |
●畳表
畳表は畳の表面部分です。「い草」をござ状に編んだものが畳床に張りつけられています。
丈が長く、色ムラがない「い草」が品質の良いものとされ、高級な畳にはこのようない草が使われています。安価な畳は高価なものに比べるとい草の品質が低く、使われている本数も少なめです。
一般的な畳表には、約4,000本~7,000本のい草が使われていますが、高価なものには8,000本ほどの量が使われています。そのため、ふっくらとした厚みがあり、踏み心地も良くなっています。
また、い草には国産と中国産があり、中国産のほうが安価です。しかし、国産に比べると品質は劣り、畳の耐久性や質感、見た目などにおいても両者の違いは顕著に現れます。
近年では、い草のほかに和紙や樹脂といった素材も使われています。
●畳縁
畳縁は畳表のふちを保護し、畳同士の隙間を埋める役割を果たします。畳縁に使用されている素材は絹・麻・綿・化学繊維などです。
畳縁がない半畳サイズの「琉球畳」と呼ばれるものもあります。
畳の新調・裏返し・表替えの相場価格
畳の張替え方法には、新調、裏返し、表替えの3種類があります。それぞれの内容や、畳専門店に依頼する場合の畳1枚あたりの価格相場を一覧にしました。い草の品質によって金額に差があります。
内容 | 張替え時期 | 価格 | |
新調 | 畳表、畳縁、畳床のすべてを新しいものに替える | 畳の使いはじめから10年~20年後が目安 | 7,500円~2万円 |
裏返し | 畳床はそのままで、畳表だけを裏返しにして再利用 畳1枚につき1度だけ可能 | 畳の表面が傷んできたとき | 4,000円〜9,000円 |
表替え | 畳床はそのままで畳表だけを替える | 裏返しから3~5年後(畳の損傷具合にもよる) | 4,000円〜1万3,000円 |
また、ホームセンターでも畳の張替えサービスを行なっている店舗があり、近くに畳専門店がない場合には便利です。
ホームセンターに依頼する際の畳1枚あたりの価格を、店舗別に紹介します。
カインズ | 5,980円~1万3,800円 |
イオン | 7,480円~2万1,780円 |
DCMカーマ | 5,280円~1万4,080円 |
コメリ | 4,480円~1万2,800円 |
コーナン | 4,400円~1万9,580円 |
ビバホーム | 6,578円~1万6,280円 |
ホームセンターでは気軽に相談ができるうえ、ポイントカードが利用できるメリットもあります。しかし、作業は外注で行われるため、やり取りに二度手間がかかったり、仕上がりに満足できなかったりすることもあるようです。
畳替えにかかる費用は、ホームセンターよりも畳専門業者のほうが高めにはなりますが、そのぶん仕上がりは保証され、アフターサービスも万全です。また、作業に関わる職人の人柄もわかるため安心できます。
まとめ
畳の張替えにかかる費用は、店舗によって異なります。畳の価格も素材や製品によって違いがあります。畳を張り替えたいとお考えの方は、予算や状況に応じて、まずは気軽に畳の専門店やホームセンターなどに相談してみることをおすすめします。